ネット予約する 電話する

なかなか治らない人の思考回路

当院では初めて来院された方にお話しを伺います。その中で何年も痛みを抱えている人や治療院や病院を色々行ったけど、なかなか良くならないという方も少なからずいらっしゃいます。その方達に見られる特徴があります。それは当院のHP「早く治る人の特徴」の7つを殆ど満たしてない人が挙げられますが、色々な治療院や病院に行ったけどなかなか治らない人の思考回路として一番多いのが、

この治療院や病院に1~2回通って、痛みが改善してきたら続けて通院しよう。
変わらなかったら時間とお金がもったいないから通院するのはやめておこう。

という「逃げ」が打ってあるのです。私が問診時に患者さんに他の病院等への通院歴を必ず聞くのですが、良くある会話のパターンは以下です。
松永:「○○整体院には何回ぐらい通院しましたか?」
患者さん:「そんなに行っていません。1~2回くらいだったかな」
松永:「△△鍼灸院はどのくらい行きましたか?」
患者さん:「2回くらいです。やってもらった時は少し軽くなるのですが、また直ぐ戻るのでもう行っていません」
松永:「□□整形外科へは?」
患者さん:「1回行って全然変わらなかったので行くのをやめました」
こういった方を私は「整体ジプシー」なんて呼んでいるのですが、残念ながらこの方達は99%痛みが改善することはないでしょう。何故ならどんなに優秀な治療家や医師でも1~2回で長年の痛みを改善して確立した結果を出すことは絶対不可能だからです。
よく「ゴッドハンド」や「地域で評判の整体院」というとその場で、一発で何とかしてもらえるという短絡的な考えを持っている人が多いのです(特に中年の男性患者さんに多い)。もちろん1回で痛みが大幅に改善したという方も当院にそれなりにいらっしゃいますが、全ての患者さんにそれを狙って行うことは出来ません。私は「一発で劇的に良くなった」という偶然の改善よりも、「しっかり治療を積み重ねて身体のバランスを整えて、セルフケアも覚えて頂いて再発を防ぐ」という必然の改善に重きを置いているからです。
基本的に最近起きた痛みや症状は早期改善が可能ですが(パターン1)、
長年のものや身体の歪みが大きい場合(パターン2)は改善が見られるまでにはそれなりの回数や期間が必要です。

痛みと治療回数グラフパターン1 痛みと治療回数グラフパターン2

長年の痛みを1~2回で何とかしてほしいという気持ちは分からなくもないのですが、それは出来ることではないし、仮に百歩譲って1~2回で結果が出せてしまったら、しっかり通院してセルフケアも真面目にやっている患者さんに失礼になります。
例え話として、あなたが大学受験生だったとします。そこで同じ受験生である友人のA君(偏差値35)が次のような質問をしてきたら、どのように答えますか?
「オレ、東大か早稲田に何としてでも受かりたいんだけど、出来れば受験勉強は殆どしたくないんだよね。どうしたらいいかな~?」
あなたは、「正直、こいつバカじゃないか」と思いながらもA君には
■「本気で合格したいなら、死ぬ気で勉強しなよ」
■「受験勉強したくないのであれば、合格はあきらめたら」
の2つのうちのどちらかのアドバイスを送るでしょう。
あなたが遊びたい気持ちを我慢して塾や予備校に通って時間とお金をかけて必死に勉強して、晴れて第一志望の大学に合格したとします。そこで殆ど勉強していないA君があなたの合格した大学の教授から秘密裏に入試の回答を教えてもらって不正に合格していたらどう思いますか?おそらくA君に対して激しい嫌悪感を抱くだけでなく、あなたが合格した大学やその教授への信頼感は消え失せるでしょう。
受験生時代に塾や予備校に行かれた方は多いと思いますが、その塾や予備校のいわゆる「カリスマ先生」の授業を受けたからといって殆ど勉強しないで合格できることはありませんよね。もちろん合格への最短距離にはつながると思いますが、それでも合格の為に1日10~12時間の勉強しなければならないのを、カリスマ先生の授業なら1日6~7時間に短縮できる位の話で、合格の為には結局ある程度の勉強時間は確保しなければならないのです。
さて整体の話に戻りますが、この例え話を読んで頂ければ「1~2回で何とかしてくれ」という人の考えや「なかなか治らない人の思考回路」を少なからず矯正出来たのではないかと信じています。これを読んでも「その場で痛みを取ってもらえなければ嫌だ」や「痛みの原因や面倒な説明はどうでもいいからとにかく治してくれ」という人は整体より鍼灸治療や病院で鎮痛剤を打ってもらう事をお勧めします。
こういった事をしっかり伝えるのは日本広しとはいえ当院だけでしょう。患者さんにとって都合の良い話や優しい言葉だけを投げかけるのはとても簡単なことですが、それが痛みの改善に必ずベストとは言えないのです。「ウチはお客様(患者さん)第一に考えている」と言っているお店(治療院)でよく見てみると、ただお客様(患者さん)に媚びているだけのお店(治療院)は掃いて捨てるほどあります。当院は常に「軸がぶれることがない現実的な整体院」として歩んで行きます。

ページトップへ戻る