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紹介で来院される方へ

当院もインターネット経由や通りかかり以外で、御紹介で来院される方が多くいらっしゃいます。大変ありがたいことなのですが、中には「ちょっと待てよ!」と思う患者さんもいます。大きくわけると、忌避すべき紹介患者さんは2タイプいます。

タイプ1:意地悪爺さん型

あるエピソードを御紹介します。私の友人がギックリ腰になってしまい、歩くのがやっとの状態で来院されました。そこで私が治療したところ1回で劇的によくなり、大喜びして帰りました。問題はその後です。彼のお父さん(当時60代後半)が御紹介ということで来院されました。

友人父:「おい、息子から聞いたぞ。腰痛が1回でよくなるんだってな。俺、30年前に柔道で投げられてから腰を痛めて、この30年間ずっと痛みを引きずっているんだ。これも1回で治るんだよな?」

松永:「・・・・・」

こういう患者さんはどちらかというと年配の方に多いです。特に高齢の女性の方の痛みを1,2回で劇的に改善させると、その話を聞いた友人から野次馬根性丸出しで「○○さんから聞いたんだけど、オタクに掛かればどんな痛みでも直ぐ治してくれるんでしょ?」という問い合わせが多く寄せられます。

これに対する私の答えは「YesでありNoである」ということです。

それは何故かというと、先ほどの友人父を例にあげると、痛くなったのが3日前と30年前では当然ながら回復の度合いは違ってきます。さらにその友人と友人父では年齢も30歳近く違います。これらを全く考慮せずに「あそこで1回で良くなった」という言葉が独り歩きしてしまう怖さがあるのです。

更に例えば、あなたが受験生だったとして、友人のA君がT予備校に行ってその結果、東大に合格したとします。ではあなたがT予備校に入れば東大に合格することが約束されるのでしょうか?

また、あなたの友人Bさんが最近太ってきたので、痩せるためにジムRに入会したとします。その結果Bさんは10㎏の減量に成功しました。ではあなたがジムRに入会すれば同じように10㎏近く痩せることができるのでしょうか?

意地悪爺さん

その答えは「YesでありNoである」ですよね。何故なら友人A君は一日14時間くらい勉強していたかもしれないし、予備校の先生との相性が良かったかもしれない、夏期講習などにも積極的に参加していたかもしれない。友人Bさんについてもジムに通う以外にも毎日ジョギングを欠かさなかったかもしれないし、ジムでのトレーニングはかなり厳しかったかもしれないし、食事制限により食べたいものが食べられなかったかもしれない。こういう背景が殆ど無視されて結果だけが注目されてしまうのです。

当院ではこういった他人の結果だけを見て行動する人を「意地悪爺さんタイプ」と読んでいます。昔話の「花咲か爺さん」で正直なお爺さんが、可愛がっている犬から「ここ掘れワンワン」と言われて掘ると、小判がザクザク出てきます。それを見ていた意地悪爺さんが正直なお爺さんの行動を上っ面だけ真似て「あわよくばワシも…」と思って行動すると痛い目に遭うという話は有名です。

タイプ2:無知型

御紹介で来院される方で勘弁してもらいたいもう一つのタイプは、家族から無理矢理連れて来られた方です。家族の方が当院でも治療経験が有のケースもあれば、家族の方がネットで当院を検索して見つけて、それで「ここ良いみたいだから行ってみな」と言われて、良く解らないけど取りあえず来院したというケースです。

あんた誰?

ただこの来院された患者さんは当院について何も知らないので、問診時に「アンタ、誰?」みたいな態度をとるのが最大の特徴です。

当たり前の事ですが、ご家族の方が良いと思える先生でも、あなたに合うとは限りません。例えば、あなたのご家族の方が芸能人Aさんを好きだったとしても、あなたがAさんを好きになるとは限りません。更に言わせてもらえば、あなたのご家族や友人が美容院や理容院に行っているとして、あなたも同じ院に行って同じ方に髪の毛をカットしてもらっているでしょうか?おそらく大半のケースでNoのはずです。何故なら美容師、理容師の方とのカット技術や相性は人によって違いますし、立地等の利便性の問題もあるからです。

では、この「意地悪爺さん型」と「無知型」の方は
どうすれば良いのでしょうか?

答えは、「当院のHPを熟読して頂く」の一択のみです。

当院のHPを読んで頂ければ、1回で治るところなのかどうなのか良く解るはずですし、私の考えも理解して頂けるので、「合う合わない」といったミスマッチが防ぐことが出来るはずなのです。ですので、御紹介で当院を薦められても、それは話半分に聞いて頂き、まずはHPに目を通して下さると幸甚です。ご家族・友人といっても性格や考え方が180度違う方もいらっしゃいます。更に人間は波長動物なので波長の合う合わないがあり、基本的に51%以上の人とは波長が合わないものなのです。

こういう事をいうと御紹介頂いた方の気持ちに冷や水をかけてしまうようで、大変心苦しくかつ「可愛げが無い」と思われがちですが、そこは当院としても譲れない部分なのです。信頼が治療効果を決めるといっても過言ではないので、まずはHP閲覧と松永の「思考の輪郭」を理解して頂くという下準備をして下さると、良い結果になる可能性が高くなります。

共同作業

治療というのは私が一方的に行うものではなく、患者さんとの共同作業なのです。例えば2人で重い荷物を持つとき、1人が手を抜いて力を入れなったらどうなるでしょうか?当たり前の事ですが、荷物は下に落ちてしまい運ぶことは出来ませんよね。それと同じことなのです。

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