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本当は恐い整体・マッサージ

ここ近年、駅の近くや商店街に整体やマッサージのお店が増えてきたと思いませんか?
当院の近くでも整体院の向かいにスポーツマッサージのお店があったりします。
ただお店が増えると患者さんにとっては選択枠が増えるというメリットがありますが、残念ながら院の質の低下というデメリットも確実に存在します。国民生活センターの集計によれば、整体、マッサージ、接骨院、カイロプラクティックの施術によって痛みやケガなどの健康被害を起こしたという訴えは、ここ10年で約2倍になっているとのことです。当院でもここ最近、他の治療院で施術をうけた後に症状が悪化し、何とかしてほしいという案件が増えているのです。
以下、当院であったケースをお話しします。

Case1:整体院で首を矯正されたら、手に電流のような痺れが走った!

マッサージAさん(50代女性)はマッサージが大好きな専業主婦。
家の近所にある整体院で全身を揉みほぐしてもらっていて、仰向けになった時に先生から「首の骨の歪みがあるよ。歪み治すと楽になるから矯正してあげるよ。いい?」と言われ、断るのも悪いと思い「あっ、はい」と言ったところ、首をバキバキッと捻る矯正を受けました。その瞬間、腕から手にかけて電流のような痺れが走り、「痛っ!」と叫びました。
そこの先生に腕の痺れが出たことを伝えたところ、「首の矯正では良くあること。暫くすると消えるからこれで様子を見て下さい。」と言われ、しぶしぶ帰宅しましたが、痺れは全く消えません。
ビリヤードそこでネットで検索して当院を見つけ、治療を受けることになりました。症状は数回で改善したのですが、首を変に捻られたせいで、頚椎(首の骨)が首から腕にかけて走る神経を圧迫したような形になり、このような症状が起きたものと考えられます。
この頚椎の矯正を行う整体院は大田区でも多いのですが、当然ながら上手い下手というものが確実に存在します。一般人には解りづらいかもしれませんが、下手な先生は確かな触診もせずに首を力任せに捻り、バキバキッと音を鳴らす施術をします。一方上手い先生の施術はイメージ的にはビリヤードです。しっかり触診し、首を捻る角度や力加減、ベクトル、スピード等を考慮して行い、矯正音はポンという感じです。上手い先生は患者さんに不快感を与えないものです。

Case2:疲労回復の為、マッサージを受けていたら腰椎椎間板ヘルニアに!

マッサージBさん(40代男性)は仕事で疲れた身体を癒すため、職場近くの安いマッサージ店に入りました。
そこでマッサージをしてもらっていましたが、施術者が日本人ではなかったらしく、マッサージの力加減等についてのコミュニケーションが上手く取れませんでした。ちょっと強く揉まれたかなと思いながら60分の施術が終わり、職場に戻ってしばらくしたところ片脚の痺れが出てきて身体をくの字にしないと歩けなくなりました。
これはおかしいと思って近くの整形外科でMRIを取ってもらったところ、「腰の椎間板ヘルニアですね」と言われ仰天しました。「なんでマッサージ受けただけでヘルニアになるんだよ!」と納得いかない顔で、病院でもらった座薬や痛み止めを服用していましたが、全く効きません。途方にくれていたところ職場の同僚から当院を紹介され、問診・検査を行いました。
ヘルニア恐らくこの方は以前からヘルニアがあったけれども無症状だったものと思われます。しかしマッサージ店で長時間強く腰部を押され続けたため、椎間板が外に飛び出て症状が出たものと考えられます。
ただ当院に来院された際に腰をくの字にしないと歩けないことと、腰と脚が痛くて施術用ベッドにうつ伏せになれない状態であったことと、早期に回復して仕事に復帰したいという思いがあることを考慮した結果、当院での施術を断念して、病院で内視鏡手術を受けることになりました。手術は無事成功し1週間ほどで退院できました。
この方は「マッサージはとにかく安いところが良い」という考えを強く持っていましたが、それが仇となり、高くついてしまったということです。

Case3:接骨院で肋骨を折られる。接骨院ではなく骨折院だ!

Cさん(60代女性)は家のポストの中を覗くと、近所で新規開院した接骨院のチラシを見つけました。
加齢による背中の丸まりが気になりはじめ、猫背矯正を行っているというその接骨院で治してもらおうと思ったのです。
そこでは患者さん一人に対して先生が二人で治療をするというスタイルだったそうです。先生1人がCさんを押さえつけて動けなくして、もう1人の先生が両膝をCさんの背中に当ててバキッと矯正するという、なかばプロレス技のような治療だったのです。
肋骨にヒビその矯正を受けて家に帰ってきたところ、背中の痛みが出てきて咳をすると、響いて痛みが増すのです。どうもおかしいと考え、ネットで検索して当院を見つけ来院されました。

このお話を聞いて検査をしたところ、肋骨骨折又はヒビが入っている可能性が高いと判断して、当院ではテーピング固定をして整形外科に送りました。レントゲンを撮ってもらったところ、やはり肋骨にヒビが入っていたようで、安静にするしかないと言われました。肋骨のヒビは咳やクシャミ、深呼吸をすると響きますし、寝ていて寝がえりを打つと痛みが出ますが、基本的には日にち薬による自然治癒を待つしかありません。

いかがだったでしょうか?
ここでは皆様に「他の整体やマッサージは恐くて危険。だからライフエイドに来てください!」と不安をあおっているわけではありません。正直な話、私としてはこういった他院の施術で痛めた方を積極的に診たいとは思わないのです。何故なら、そういう方はゼロからというよりマイナス地点からのスタートとなるので、治療回数が通常よりも多く掛かりますし、Case2の様に当院では難しくて手術第一選択となってしまうことがあります。そして、そのことを患者さんに伝えると、「えっ、なんでだよ!」という話になって、「松永=悪者」「患者=被害者」の様な変な構図が成り立ってしまうからです。
自分が掛かる院を探すのに、もう少し慎重になった方が良いですよと私は言いたいのです。
「家の近くにあるから」「安いマッサージだから」「保険が効くから」等の安易な理由で院を決めてしまうと、落とし穴や地獄・悲劇が待っている可能性もあります。通いやすさは大切ですが、家の近くにあるからといって、あなたにとってベストな治療をしてくれるとは限りません。それは家の近所にある寂れた中華料理屋が、あなたの口に合う料理を提供してくれるとは限らないのと同じです。
落とし穴新規開院した治療院でも内装や外観はピカピカかもしれませんが、それと治療技術の高さは何の因果関係もありません。素人に毛が生えたような若手の先生が、あなたの担当になることも充分ありえます。
一般的に多くの方は家や車を買う時には、慎重すぎるくらいなのに、治療院を決める時にはもの凄くイージーに「ここで自分に合う素晴らしい施術を行ってくれるに違いない」と勝手に自分に都合よく考えてしまうことが多々あります。「家や車の価格と治療院の治療費は全然違うだろ。なに言ってんだ、松永のバカが!」と思うかもしれませんが、「治療院は家や車と同じで、あなたの大切な身体(生命)を預ける場所という事には変わりありません」。 もちろんギックリ腰で、いますぐ治療しなければならないのに、1か月くらいかけて慎重に治療院を探せというバカなことを言うつもりはありません。
ただ上記のような怖い出来事があるのも事実なので、「整体・マッサージ性悪説」を頭にチラつかせながら院選びをして頂ければ、地雷を踏む可能性は限りなくゼロになるはずです。

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