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医メール~医療・健康に関するコラム~

  • # 10
  • 2012-4-18
  • アメリカ大統領は長生き
  • アメリカの国旗歴代の米国大統領は長寿の傾向があるとする分析結果を米国
    イリノイ大学のジェイ・オルシャンスキー教授が米国医師会雑誌で発表しました。
    激務でも恵まれた環境
    大統領は在任中、激務から「1年で2歳年を取る」と言われています。行うべきことがとても多く、スケジュールは全て分刻みです。
    そこで教授は本当に大統領の寿命がストレスで縮まるか検証しようと、初代ジョージ・ワシントンから40代ロナルド・レーガンまで、暗殺以外で死んだ34人の就任時の余命を、同世代の男性のデーターと比べました。その結果、93歳まで生きた38代フォード大統領をはじめ、通説に反して23人が平均より長生きでした。
    大統領は寿命にプラスに影響することが知られている学歴や経済状態、高度な医療を受けられる環境などの点で、一般人より有利な立場にあるのが理由と考えられます。
    2代ジョン・アダムスの90歳、3代トーマス・ジェファーソンの83歳なども、当時の平均からすると異例の長寿でした。教授の予想では、現在50歳のオバマ大統領は少なくとも82歳までは生きる見通しという。
    この学歴と経済状態と寿命の関係ですが、全米の3000の地域の学歴と健康状態について調査したところ、大卒以上の高学歴グループは経済的に豊かで、健康意識が高い傾向にあるため、平均寿命が長いという結果があります。
    一方高校卒業資格以下のグループでは金銭問題からくるストレスだけではなく、高血圧や肥満、喫煙など健康を害する項目の該当が多く、平均寿命も短いとのことです。
    高度な医療を受けられる環境について、米国は医療費が世界一高いですが(注射1本で3~5万円、レントゲンやMRIを撮ってもらうだけで10万円以上かかる)医療の質は世界一と言われています。例えばロナルド・レーガンが大統領就任の約2か月後に銃で撃たれて暗殺されそうになりました。銃弾は心臓をかすめて肺の奥深くで止まり、大変危険な状態でしたが、優秀な外科医の手術で奇跡的に回復して10日ほどで退院し、在職中に狙撃されながらも死を免れた最初の大統領となりました。
    ホワイトハウスあと私が考えるに大統領の長寿に一番影響している要素は食事だと思います。ただ大統領だからといって年がら年中豪勢なものを食べているわけではありません。
    国賓など海外の大切なゲストをおもてなしする時には、
    レストランの価格で2万円ぐらいしてしまう料理なのですが、普段の食事は一般市民の食事を少し豪華にしたくらいです。
    クリントンなど割と最近の大統領時代は肉や魚や野菜などは全米で最も質の良いものをホワイトハウスが購入していますが、それ以前の食事の材料は近隣の農家やお店で普通に購入していたそうです。
    飲んでいるワインもボトルで2~3000円程度のもの。
    なぜならパーティや晩さん会などでは何百人から何千人もが参加するので、ホワイトハウスのシェフはやたら豪華なものよりは大人数に早く提供できるものを作る傾向にあるからです。もちろんシェフは栄養のバランスを非常によく考えて料理を作っていますが、大統領が嫌いなものは出さないようにしています。
    ちなみにジョージ・ブッシュはTVで「私はブロッコリーが大嫌いだ!」といったところ、翌朝全米の農家の人たちがブロッコリーをトラックにたくさん積んでホワイトハウスの前に集結した映像を忘れられません(笑)
    以上のことを考えると私たちが長く生きるために学歴や経済状態を簡単には変えられませんが、食事をしっかりとるということは意識すればできそうですね。
    米国のことわざで「You are what you eat」というのがあります。この意味は「あなたという人間は何を食べたかで決まる」というものです。つまりカップラーメンみたいな栄養価の低いものばかり食べていたのではそれに見合った肉体や心理状態にしかならないということです。
    仕事や勉強、家事などで忙しい時こそ、栄養のバランスのとれた食事をしっかりとって元気に過ごしたいですね!
    [おまけ]
    私は最近アメリカのTVドラマ「glee」にはまっています。
    内容は落ちこぼれの高校生が合唱やダンスを通じて成長していく物語なのですが、実はオバマ大統領もこのドラマの大ファンでホワイトハウスにこのドラマの出演者を招待して歌とダンスを披露させたそうです。こんなに凄い裁量があるのだったら私も米国大統領になりたいな!とちょっと思った松永でした。

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