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医メール~医療・健康に関するコラム~

  • # 03
  • 2011-11-8
  • 人生の出来事型ストレス
  • 春春になると体調がおかしくなる人が増えているといいます。その原因の1つと思われているのが人生の出来事型ストレスと呼ぶ存在です。
    3~4月は年度替わりとなることもあり環境の変化が伴う季節でもあります。春は生物にとってホルモン代謝が変化する時期です。
    そのため隠れていた病気が現れやすい時期といえます。
    現代人にとって社会的ストレスが引き金になりやすい面は多々あります。
    社会的ストレス(人生の出来事型ストレス)を測る有名なチェックリスト(右の表を参照下さい)があります。
    1967年に米国の社会学者と精神科医が発表したものですが今でもよく使われています。
    配偶者の死を100、結婚を50として、様々な人生の出来事型ストレスの値を決め、1年間の数値の合計が300点以上になると約8割、200~300点では過半数の人が何らかの変調をきたすという結果になっています。
    日本でのチェックリストを使った調査では、慢性疲労症候群(原因が特定できない疲労が半年以上続く病態)の患者を対象にしたものがあります。
    大阪大学付属病院に通う患者と健康者を比較検討したもので、慢性疲労症候群患者の人生の出来事型ストレスは平均223点と健康者112点の倍近くになっています。
    ストレスは外界からの刺激に対する身体の反応なので、嫌な事、辛い事だけがストレスになるわけではありません。
    嬉しい事、楽しい事もストレスになります。
    身体を守るシステムは恒常性を保つことが基本。
    急激な変化には弱いことを認識しておきましょう。
    春先は気温の変化が大きい。それだけでも身体への影響は大きいが、ストレス過多の状態は天候過敏症になりがちだといいます。
    精神疾患患者の半数以上は天候過敏症という研究報告もあります。
    花見でビールまた新年度を迎える3~4月は歓送迎会や花見でお酒を飲む機会が多く、肝臓に負担が掛かりやすいです。
    肝臓は新陳代謝を支える主力工場。
    肝臓をいたわる生活を心掛けることも春の体調管理のコツになります。
    陽気が良くなれば活動的になるのは自然の理。
    ただし無理をせず徐々に行うことが大事です。
    春の季語に「のどか=長閑」という言葉がありますが、春の体調管理にも当てはまります。
    のどかな気持ちで乗り切りましょう。
    [ストレス値 チェックリスト]
    出来事
    1配偶者の死100
    2離婚73
    3夫婦の別居65
    4留置所などへの拘留63
    5家族の死63
    6ケガや病気53
    7結婚50
    8失業47
    9婚姻上の和解45
    10退職45
    11家族の病気44
    12妊娠40
    13性の悩み39
    14新しい家族が増える39
    15転職39
    16経済状態の変化38
    17親友の死37
    18職場の配置転換36
    19夫婦ゲンカ35
    20百万円以上の借金31
    21担保・貸付金の損失30
    22職場での責任の変化29
    23子供の独立29
    24親戚とのトラブル29
    25自分の輝かしい成功28
    26妻の転職や離職26
    27入学・卒業・退学26
    28生活習慣の変化25
    29習慣の変化24
    30上司とのトラブル23
    31労働時間や条件の変化20
    32転居20
    33転校20
    34趣味やレジャーの変化19
    35宗教活動の変化19
    36社会活動の変化18
    37百万円以下の借金17
    38睡眠時間の変化16
    39家族団らんの変化15
    40食習慣の変化15
    41長期休暇13
    42クリスマス12
    43転校11
    ストレス値合計(1年間)が
    300点以上の人の約8割、
    200~300点の人の過半数が
    何らかの変調をきたす可能性が大きい

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